CEマーキング適合業務の流れ

CEマーキング適合業務

欧州(EU地域)のCEマーキングは、EU指令に基づいた法規制ですが、製品にCEマーク付けて適合宣言をするまでの道のりは各工程の業務を確実に行うことが大切です。製品が適合に到達するためのリードタイム、費用は、これらの業務対応によって大きく左右されることがあります。

弊社では、メーカー様の状況をお聞きして適合のための業務計画書を作成、実務を通して実践的な指導、そしてその経験が将来に生かされるようにサポートさせていただいています。

CEマーキング適合業務の流れ

【ステップ1】
状況確認/対象製品の確認
【ステップ2】
設計段階のコンサルティング/国際安全規格・技術相談(仕様書・図面にて)
【ステップ3】
製品サンプル確認による医術コンサルティング/構造評価・リスクアセスメント
【ステップ4】
工程表(作業計画書)/「安全・EMCに関する業務計画書」の作成
【ステップ5】
試験・適合評価/不適合、問題点の対策サポート
【ステップ6】
テスト・レポートの整理・分析/技術資料、ユーザーマニュアルのレビュー
【ステップ7】
技術資料の準備/技術文書(Technical Documentation)の作成
【ステップ8】
適合宣言書の作成/適合宣言書の作成サポート
【ステップ9】
変更・改造(図訂)メンテナンス/製品の維持管理サポート
【ステップ10】
適用規格改定メンテナンス/規格維持管理のサポート

具体的な業務フロー

【ステップ1】状況確認/対象製品の確認 | 対象製品の確認

電話・メール(必要に応じて訪問)などにより、弊社コンサルタントがお客様の対象製品を確認いたします。お客様が現状お持ちの仕様書などの技術資料を拝見させていただきます。

(1)製品の技術資料の提出
(2)この時点で、概算費用見積報告書、もしくは正式見積書を発行することが可能です。
必要の際はお気軽にお申し付けください。
(3)秘密保持契約には随時、対応させていただきます。

【ステップ2】設計段階のコンサルティング | 国際安全規格・技術相談(仕様書・図面にて)

対象製品の仕様書、図面などの技術資料をもとに規格・技術コンサルティングを行います。

(1)資料の基本は、製品仕様書ですので安全に関する仕様を含めてご準備ください。
(2)設計段階でのリスク分析・評価が重要です。
(3)製造物責任(PL)を考慮した製品が要求されます。

【ステップ3】製品サンプル確認による技術コンサルティング | 構造評価・リスクアセスメント

実機サンプルをもとに構造評価を行います。対象製品に該当する国際安全規格、技術、リスクアセスメント、本質安全設計など、総合的に評価、問題点を洗い出します。

(1) 対象製品の設計担当者、及び品質保証の業務に関連する方々の同席が必要です。
(2)コンサルティングの結果は、報告書として発行させていただきます。

【ステップ4】工程表(作業計画書) | 「安全・EMCに関する業務計画書」の作成

対象製品に適用する法規制・規格、技術的な考察を行い、必要な適合評価・試験項目を明らかにします。そして、それを「安全・EMCに関する業務計画書」にまとめます。
この文書は、お客様の要求に基づいて製品安全、EMC試験の実施、及び関連テストレポート、技術文書等の作成に必要な内容を事前にプラニングするための計画書です。
なお、TUVやULなどの認証機関への申請、証明取得が必要な場合は、そのための試験、審査結果対策のサポートが可能です。具体的には規格・技術対策のほかに、認証取得費用、納期対応のアドバイスを行います。

(1)「業務計画書」は、弊社で作成させていただきます。
(2) 弊社で安全試験の実施、及びEMCの外部試験依頼が可能です。

【ステップ5】試験・適合評価 | 不適合、問題点の対策サポート

安全、EMC試験のご依頼に対応しています。 基本的な安全試験は、レポート作成を含めて弊社で実施可能で弊社の管理の下にリードタイム、費用見積をさせていただきます。

(1) リニューアル製品の試験と適合性の判断
過去のテストデータをレビューしてテストプランを作成して必要な試験を実施、適合の根拠を規格要求、技術的考察から総合的に判断します。
(2) シリーズ製品の試験と適合性の判断
基本的にその代表モデルでの試験を行って、シリーズ(ファミリー)製品としての適合の根拠は、技術文書に記載して対応します。
(3) 不適合、問題点の対策サポート
試験で不適合になった場合は、EMC、安全試験を含めてその対策のサポートをさせていただいています。大きな問題点である場合には、技術コンサルティング業務として申し受けます。

【ステップ6】テスト・レポートの整理・分析 | 技術資料、ユーザーマニュアルのレビュー

テスト・評価データは、適用規格に対する適合の根拠情報(エビデンス)としてEMC、安全テストレポートを作成します。これらは、製品の技術資料と共に適合の根拠を示す添付文書としてCEマーキングの技術文書に反映されます。

(1) EMC試験、テストレポート
(2) 安全試験、テストレポート
ユーザーマニュアル(英文)は、規格要求によって審査され、技術文書にも添付されます。

【ステップ7】技術資料の準備 | 技術文書(Technical Documentation)の作成

CEマーキングへの適合の根拠を示す技術文書(Technical Documentation)を各種レポート、及び技術資料を基に作成します。

(1) 技術文書の作成に必要な主な技術資料は下記となります。
1)仕様書、構造図、表示ラベル、電気図(ブロック図)、部品表(認定品情報含む)、関連資料
2)テストレポート(EMC/安全)
3)製品のサンプル写真
4)シリーズモデルの場合はその相違点、及び関連資料
5)英文ユーザーマニュアル
※設置が必要な機器、又は組込型機器は設置マニュアルを含むこと。
(2) 技術文書は、弊社提供の書式で作成します。

【ステップ8】適合宣言書の作成 | 適合宣言書の作成サポート

適合宣言書の作成サポートを行います。

(1) 適合宣言書へのサインはメーカー自身で行います。
(2) 業務が完了しましたら、納品物と請求書をお送りいたします。
技術文書一式は、電子ファイル(WORD/PDF)でCD-ROMにファイルイングして納品します。
以上でCEマーキングへの適合業務が完了して、製品へのCEマーキング表示、出荷が可能となります。 技術文書は、10年間の保管と維持管理が必要となります。

【ステップ9】変更・改造(図訂)メンテナンス | 製品の維持管理サポート

設計変更・改造が発生した場合、規格適合確認(試験)を行い、技術文書を維持管理します。

【ステップ10】適用規格改定メンテナンス | 規格維持管理のサポート

適用規格が改定された場合、規格適合確認(試験)を行い、技術文書を維持管理します。

実務作業の手順

【7】技術文書の作成