夢はいまも巡りて忘れがたき故郷
2013年12月23日
私の故郷は、雪国です。新潟県の南部にある日本でも有数の豪雪地帯と言われる津南町で生まれ、自然
と人情味のある土地柄、今思うと子供の頃に過ごした思い出は今でも脳裏に焼き付いています。今の季
節、毎年雪の季節になると思い出すのですが、田舎はあたり一面雪景色でこれから厳しい冬を迎えます。
「山に道あり、故郷のつながり、自然の恵みに感謝、我ら共生を誓う」この書は、私の実家の近くにあ
る石碑に刻まれているもので、久しぶりの同級会に出席したときに撮影したものです。何となく子供の
頃の故郷の情景、共に過ごした人達の顔が思い出されて懐かしさで心がいっぱいになり、自分で歩んで
きた道の原点がここにあったと気づかされました。
誰しもが子供の頃の思い出はあるものですが、そこで経験したこと、感じ、そして学んだことは大人に
なってもどこかにその記憶は残り、また生き方の源になっているのではないかと、そして田舎の山河は
心の山河として人生の道ようにどこまでも続いている。
雪国の冬は厳しく、春になるまでの長い期間をじっと辛抱することを強いられます。そして、山奥の片
田舎は、都会のような華やかはありませんし、自分でやりたい仕事もなかなか見つかりません。
今、思うと当時、中学生の頃、もっと広い世界を求めてこの田舎から旅立ちたいと、時には星空を眺め
て思いふける少年時代であったように思います。そして、私の性格、考え方もこの環境の中でつくられ、
今の自分があるものと、この石碑をじっと見つめていました。
この石碑の前に立ち止まり、今まで歩んで来た道を振り返り、多くの人に支えられて来たことに感謝し
つつ、人生は一山では終わらないまた新たなる山に向かって歩み続けることの大切さを教えてくれるよ
うでした。