対応事例

コンサル事例1

課題
  1. リスクレベルの決め方
  2. 緊急停止スイッチ
  3. 外部コントロールによる緊急停止の方法
概要

現行の装置は、親機がコントロール(ソフトウエア通信)しているリスクの可能性のある子機に非常停止機能を含めた制御方法となっていが、規格の要求に適合しているか?

相談内容
  1. UV 光照射不停止における紙残存時には、紙焼損のリスクがある。
    現状ON/OFF は、各LED ドライバーにRS485 で通信制御している為、照射中に万一通信障害を発生した場合、照射を停止出来ない可能性がある。そこで、正面パネル緊急停止ボタンに、メイン電源ブレーカースイッチをOFF する内部付属装置(電源引きはずし装置)を追加、或いは、緊急停止ボタンを押した場合、制御基板からのコマンドによりドライバー出力を直接遮断する事を検討中です。いずれの手法が望ましいでしょうか? ※印刷装置全体の緊急停止ボタンでないので、スイッチの背面は黄色
  2. 対象機械の規格は、ISO12643-1,2:2009 があります。
    その中では、ISO12643-1 6.6 高接触温度6.8.2 紫外線放射 ISO1643-2 11.6.5**高温接触温度付属書A(「参考) 機械の危険源で規定されていますが、内容は、紫外線漏れ量と温度対策(カバーや警告ステッカ)しかありません。被害の度合い(ISO13849-1 のリスクフロー)を決めないとPL レベルが決まらないので、回路カテゴリも決まりません。PLb程度ならドライバ遮断でOK ともなります。重度ならPLd ですから、2 重化が必須です。使用者の機械メーカには、使用時の注意と残留リスクを取説への記載で対応する予定です。
回答 まずは、すべての危険を同定してください。
『照射不停止における紙残存時には、紙焼損の可能性がある』
これは、どの程度のリスクですか?***頻度も重要***です
色は、"黒色" を"赤色"に変更← "赤色"は規格要求(非常停止)有り
形状は緊急停止と区別出来る形(キノコ型ではなく)緊急時はブレーカー遮断←ブレーカー遮断は緊急不可
リスクレベルが決まれば、それに対応した安全制御方式を採用して回路、構造に反映することになります。

提案

本体装置とは別にリレー用電源を駆動させ、非常停止時にリレー接点ON(リレー電源OFF)で装置のブレーカーがOFF になる構成にする。(b 接点)にすること。 機能制御系と安全制御系は、独立系統で構成して、機能コントロールが損じても安全は確保される制御方式とすること。


解決方法

親機の機能コントロール信号と安全関連部の緊急停止信号の指令ラインを別(独立)にして、その制御動作を判断させる回路に変更、非常の場合には元電源を遮断しないでUV-LED の照射を停止する構造にする。